コーヒーメーカーやドリップバッグで普段コーヒーを飲んでいるけれど、より美味しいコーヒーを飲んでみたい。またはお店で丁寧に淹れられたコーヒーが忘れられず、家でも再現してみたい。
そんな方のためにポピュラーな方法であるペーパードリッパーを使ったハンドドリップでおいしいコーヒーを淹れる方法をお伝えしたいと思います。
動画での説明はこちらから。
準備するもの
絶対いるもの
・挽かれたコーヒー豆(中挽きの真ん中の挽き方でOK)
・マグカップ2つ(片方はお湯を捨てる用、もう片方は飲む用です。いずれも家にあるものでOK)
・やかん(家にあるものでOK)
・コンロまたは湯沸かしポット(温度調整ができなくてもOK)
・ドリッパー
・ペーパーフィルター(ドリッパーに合ったものを選んでください。もしフィルター無しのドリッパーを使う場合は不要です)
あれば良いもの
・スプーン(コーヒー粉の分量を測るために使います。ドリッパーを買うと付属でついてくるのでそちらをお使いいただいてもOK)
・コーヒーサーバー(中身が見やすいガラス製をお勧めします。無ければマグカップに直接ドリッパーをセットします)
・はかり(抽出量をしっかり測る場合必要になります。キッチンはかりあれば何でもOK)
おいしい抽出の手順
①お湯を作る
まずお湯を作ります。やかんの場合はたっぷりお湯を入れ、コンロに火をかけて沸騰させます。湯沸かしポットの場合も同様に沸騰させてください。お湯ができるまでの間に抽出の準備を進めます。
②ドリッパーをセットする
まず、お湯を捨てるようのマグカップにドリッパーを乗せます。その後、ペーパーフィルターを一枚取り出します。ペーパーフィルターは台形のものと円錐形のものの2種類があり、いずれも1枚の紙を貼り合わせて形作られています。
このままドリッパーにセットすると折り目の部分が浮いてしまうので、台形の場合は横と底面の二箇所が互い違いになるようにしっかりと折ります。円錐形の場合は一箇所折ります。
折ったらフィルターを開いて、ドリッパーに乗せます。
③湯通しする
お湯が沸いたら、やかんならそのまま、湯沸かしポットの場合はやかんに移してそのまま満遍なくフィルターにお湯を注ぎ、湯通しします。このとき、折り目の部分が浮いてくることがよくあるので、指でフィルターがドリッパーにしっかり付くように押して上げてください。
この工程でドリッパーを温め、さらにペーパーフィルターの製造工程でついてしまう臭いを取り除きます。湯通しが終わったらそのままやかんを安全なところに置いてください。
④コーヒー豆をセットする
湯通ししたドリッパーにコーヒー豆をセットします。マグカップ一杯に対して15gを目安にコーヒー豆をセットします。マグカップはドリッパーメーカーが想定しているよりも大きいことが多く、また豆が少ないと抽出のコントロールが難しいので少し多めに入れておくことをお勧めします。
豆をセットしたら、フィルターを1、2回軽くふってならした後、指の腹で少し真ん中を押して窪ませます。窪ませることでうまくお湯が流れるようになります。
⑤コーヒー豆を蒸らす
真ん中を窪ませたコーヒー豆の入ったドリッパーをお湯捨て用マグカップにセットし、やかんからお湯をゆっくり2周ほど回し入れます。なるべく満遍なく粉が濡れるようにお湯を入れてください。数滴ドリッパーからマグカップに湯が垂れるくらいで十分です。そのまま30秒ほど放置して豆をじっくり蒸らします。
この時、焙煎されてから時間の経っていない新鮮な豆やしっかり焙煎された豆だと豆の中にあるガスによって豆が大きく膨らみます。
⑥抽出する
いよいよコーヒーを抽出します。やかんは沸騰させてから再度加熱する必要はありません。蒸らしを終えたドリッパーを飲む用のマグカップかコーヒーサーバーに置きます。もし用意があればはかりをドリッパーとマグカップの重さが計れるように、一番下に置いてください。
豆15gに対して180ccを目安にコーヒーを抽出していきます。
お湯の勢いが強すぎると粉が暴れてうまく抽出できないため、やかんからゆっくり静かにお湯を注ぎます。ドリッパーの中心に湯を落としてから、ぐるぐると泡立つ部分の内側をなぞるように動かすと膨らんだ豆にうまくお湯が浸透しコーヒーの成分をしっかり抽出してくれます。
そのうち、ポタポタとドリッパーからコーヒーが流れ落ちます。できればドリッパーにお湯を注ぐ量とドリッパーから抽出される量が一定になるように湯量をコントロールできれば良いのですが、なかなか難しいので膨らんだ粉の層が壊れる前にお湯を注ぐのを止め、2回から3回に分けて抽出するのが良いと思います。
この時、ペーパーフィルターに直接お湯が当たらないように気を付けてください。ペーパーフィルターにお湯が当たるとコーヒー豆にほとんど触れずお湯がそのままドリッパーから流れてしまうためです。
抽出量が目的の量になったら、蒸らしの工程で使っていたマグカップにドリッパーを移します。
⑦コーヒーをいただく
いよいよ抽出したコーヒーをいただきましょう。サーバーを使われた方はサーバーを二、三度揺らすか、ティースプーンなどで攪拌してサーバー内のコーヒーの濃度を一定にしてからお気に入りのカップに注ぎましょう。マグカップに直接注いだ方もティースプーンで軽く撹拌すると良いと思います。
飲み方は自由ですが、できれば一口目は一緒に用意したスイーツなどを口にする前にコーヒーから、なるべくクリーンな状態でコーヒーの香りや味の変化を感じてもらいたいと思います。